えんがわさぼう
縁側茶房
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特別企画
(かつもくして あいまつ)
刮目相待(覚悟を決めた人物は、3日間逢わないだけで、別人のように立派になっている)
昔の中国では荼(ト)・茗(メイ)・檟(カ)など茶摘みの
時期の違いから“茶”を意味する語彙が多かった。それだけ大
陸では茶を楽しんでいた証拠。例えるならば、西洋では肉の部
位別に多くの呼称があるのに対し、日本では、肉は全て“宍( しし)”とだけ表現した。ところが、魚については、セイゴ→ フッコ→スズキのような出世魚が存在する。その国の文化・風 土により語彙(ボキャブラリー)数が豊富になる。とても興味 深い。 因みに、茶の湯で「茶」の字を分解して「草・人・木」と表 現し意味合いをつけているのだが、本来は的外れ。「茶」の字 は新しいのだ。 日本の茶産地では、早く摘むチャを“茶”、遅く摘むチャを “茗(めい)”と呼ぶ地域があった。茶は椿(ツバキ)の仲間 なので冬に開花する。 茶葉に栄養分を残す為、夏過ぎて開花の後、結実して養分を 消費させないように、そして翌春の茶摘みの時、作業し易いよ うに枝を整える。その時に刈った育ち過ぎた葉を飲用に加工し たものが晩茶(ばんちゃ)。晩い(おそい)という意味だ。何 故、字が“番”茶でないのか。その理由を含め、美味しいお茶 の原理と共に次回説明しよう。 |
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